映画批評（やや辛口）

『しんぼる』
製作年 2009年(日本) 上映時間 93分
監督：松本人志
脚本：松本人志、高須光聖
キャスト： 松本人志

○レビュー（☆☆☆）
○ダウンタウン・松本人志の監督第2作目の『しんぼる』を観た。
一言で言うなら松本人志というネームバリューがあって初めて撮れたコメディー風実験映画だな(´｡｀)

初監督作品『大日本人』と比べても仕様がないとは思うが、前作よりは映画的で面白い。（前作は金の掛かったTVコントでしかなくて、あのラストには唖然としてしまったが）
　今回の『しんぼる』は、テーマ、アイデア、CG等は独創的で凄く良いんだけど、非常に残念で邪魔なものは、松本の主演とコメディを撮っているつもりになっている勘違いだ。
　つまり、これってコメディのつもりかも知れないけど、長い振りの割には全然笑えないし、主人公の男が松本でなく、ちゃんとした役者を使っていたら、もっとシュールで良い作品になっていたと思うが。。。
　だってさ、メキシカンの覆面レスラーのエピソードが半分位挿入されている理由は、ただの長い振りじゃん。覆面レスラーのエピソードがなくても話は成立するのに、無駄に長い振りの割にはオチっていうか効果がないんだよね。無駄に話が長いだけ
　もし、その二つがなければ、松っちゃんも世界の北野に次ぐ、世界の松本になれるのに。まあ、客を呼ぶ為には仕方がないのかも知れないけど、プロデューサーか誰かがちゃんと意見してやれば良いのに・・・。
でも、世界の北野の『監督ばんざい』より７０倍面白し、ちょっとクスッと笑えます（うちの小学生の息子は大爆笑でしたが。。。）

　ストーリーは、目覚めると、四方を白い壁に囲まれた何もない部屋に閉じ込められていた男の脱出劇。