2011年07月12日

”超B級映画”『スカイライン 征服』レビュー

『スカイライン 征服』
原題:Skyline
製作国:2010年アメリカ
上映時間:94分
映倫区分:PG12
監督:コリン・ストラウス、グレッグ・ストラウス
脚本:ジョシュア・コーデス、リアム・オドネル
撮影:マイケル・ワトソン

キャスト:エリック・バルフォー、スコッティ・トンプソン、ブリタニー・ダニエル、デビッド・ザヤス、ドナルド・フェイソン

レビュー(☆)


昔、”二番館”と呼ばれる映画館があった。
封切り館での公開が終わった作品を安い料金見る事ができる映画館のことで、
東京辺りだと名画座とも呼ばれる所で、今でも
”目黒シネマ”、”早稲田松竹”、”下高井戸シネマ”、”三軒茶屋シネマ”等があるが、
絶滅危惧種(@_@;)だ。


地方の映画館は、封切り館なんてものが無い場合が多く、公開からしばらくたった作品を
3本立てで上映していて、金がなくて暇を持て余していたオイラには、最高の場所だった。
(本当はそんなに暇だった訳ではないのに、1日中二番館で映画を観ていた(;´д`)トホホ…)


二番館の3本立てのプログラムの多くは、割とヒットした2本と、
なんだかよく解らないB級映画の組み合わせだった。

映画にA、B、Cなんてカテゴリーはないが、”B級映画”は確かにある。

”B級映画”のちゃんとした定義なんてものは無いが、
オイラが思う正しい(笑)”B級映画”は、

・キャストが無名の役者で
・低予算で
・ストーリーが薄っぺらで、
・必ずどうでもいいようなセリフを大げさにカッコつけて話す
ような映画だ(・∀・)b


”B級映画”とは、東京12チャンネルで、
平日の昼間にやっているような映画で
浪人生が予備校サボって、昼頃に起きて、シケモクを吸いながら
ボ〜〜( ̄。 ̄)〜〜ッと観るのにピッタリの映画だ。
(妙な表現だが、本当にこれ以上のシチュエーションはない)


”B級映画”が低予算のダメ映画なのかと言えば、そうでもない。

クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスが撮った、
『プラネット・テラー in グラインドハウス』と『デス・プルーフ in グラインドハウス』は
70〜80年代の”B級映画”へのオマージュだ。

クエンティン・タランティーノの映画観ていると『片腕ドラゴン』なんかの
あの辺のB級映画のパクリだらけヾ( ̄o ̄;)。

そう言えば、確か『プラネット・テラー in グラインドハウス』の話の途中で、
フィルムトラブルで突然、フィルムが止まって、熱で溶けるシーンがあって、
その後にテロップで『フィルム焼失』とインサートされ、
なんの脈絡もなくストーリーが飛ぶシーンがあったが、あれには爆笑したよ(≧∇≦) ガハハハ!

当時の二番館では本当に、映写機が止まって、フィルム溶けるなんてのは、よくあった。
いつの時代の話って感じがするが...(^_^ゞ
(関係ないけど、その頃の地下鉄銀座線は、一瞬停電とかしてたなあ。。。)


で、なんでこんなに長々と”B級映画”について、語っているかと言うと、
『スカイライン 征服』は最近まれにみる、見事な”B級映画”だったからだ(・∀・)b

しかし、CGの登場で本当の意味でも、”B級映画”は存在しなくなった。
『スカイライン 征服』は”B級”ではなく、”超B級映画”ってところか?(´。`)


ストーリーは、ワザワザ書くのも面倒くさいが、
ロサンゼルス上空に突如として巨大宇宙船が現れ、人間たちが宇宙船に吸い上げられていく。
って話で、”B級映画”らしく、登場人物5、6人が、半径30メートルあたりを
右往左往するだけの、全く内容の薄い話だ。

B級に”超”が付くのは、CGのおかげだが、
どうでもいいセリフを格好つけで話すオッサンが登場したりして、
B級らしさは、外していない(笑)

まあ、こういう映画も、あと5年後にでも、
平日の昼過ぎに起きて、東京12チャンネルで
ボ〜〜( ̄。 ̄)〜〜ッと
観たら結構、面白いと思う。
さすがに、シケモクは吸わないけど( ´⊿`)y-~~




  

Posted by アイスH at 11:55☆レビュー